塾行かず中学受験 公開模試の上手な活用方法

本稿は以下の派生記事です

塾に行かなくても中学受験はできる

 

我が家では塾に行かずに中学受験の合格を勝ち取りました(四谷大塚80偏差値で50後半、現役東大進学実績20名弱)

本記事では公開模試の上手な活用法について紹介します。本サイト全般では「塾は必要ない」というスタンスですが、本記事は塾に頼った内容になっています。矛盾を感じるかもしれませんが、ご容赦ください

 

まず、前提ですが、通信講座で中学受験をする場合でも公開模試は積極的に受けるべきです。公開模試を受ける目的は以下です

  • 試験の雰囲気になれる
  • 自分の偏差値を知る

我が家では、四谷大塚の「合不合判定テスト」、首都模試の「合判模試」を受けてました。あと、中学受験向けではないですが、四谷大塚の「全国統一小学生テスト」も受けてました。以下では四谷大塚の「合不合判定テスト」についてのみ言及します

 

模試を受けたあとは以下の取り組みが非常に重要と考えてます

  • 必ず復習をする
  • 自分の得意分野と苦手分野を認識し、今後の計画の参考にする
  • 次の模試の目標を決め、その目標に向けて頑張る

模試を受けておしまいにするのと、模試を受けて今後につなげるのでは差があります。言うまでもないですが、後者の方が成績向上につながるはずです。模試で得られた情報は利用するようにしましょう。ここは子供だけではきついので親が手厚くフォローすべきと思います

 

以下では前述の目的と取り組みについてコメントします

 

試験の雰囲気になれる

通信講座生は生の試験の経験が通塾生に比べて極端に少ないです。模試を受けて少しでも試験慣れするようにしましょう

公開模試はおそらく通塾生が多いのでアウェイ感満載の環境を経験できます

会場は塾の校舎ではなく、一般の中学校会場を選ぶようにしましょう。その方がより本番に近い環境に慣れる事ができます

家から遠い会場を選ぶと、会場に行くのに疲れますし朝ごはんを食べてから試験開始までに時間が空くのでお腹が減ります。この状態にもぜひ慣れましょう。長男は試験開始時におなかが減り、空腹の状態で試験を受けたためにまったく集中できないという事がありました。この経験から、その後は試験会場の近くに喫茶店がある場合は喫茶店で甘いものを食べてから試験を受けたり、コンビニでエクレア等を買って食べたりしました。入試本番でも試験開始の少し前に甘いものを食べるようにしてました

 

自分の偏差値を知る

偏差値は、志望校に対する合格可能性をはかる上でなくてはならない指標です。通塾生は週テスト等で自分の偏差値を知る機会が多いと思います。特に大手塾だと母数も多く、その母数の中でのデータもそろっているはずなので、ある程度正確な判断材料になるでしょう。しかし通信講座の場合は、信頼できる偏差値を知る機会がありません。少なくとも我が家で取り組んでいた通信講座ではそうでした

そのため、公開模試を受けて自分の偏差値をはかる事は非常に重要です

 ただ、「カリキュラムと公開模試について」で触れましたが思うような結果に結び付かない場合があるかもしれません。その場合、復習をしっかりして思うような結果に結びつかなかった原因は必ず把握するようにしましょう。単に遅れているだけなのか、そうでないのかにより今後やるべき事が変わってきます

 

必ず復習をする 

模試を受けたら結果のみを見て受けっぱなしにするのではなく必ず復習するようにしましょう。模試で正解できなかったとしても、復習をきっちりする事で試験本番で同じような問題が出たら解ける可能性が増しますまた、間違えた問題や解けなかった問題は原因を分析して対策をたてることでその後の学習方法の改善ができます。模試で一番大事なことは復習と言えるかもしれません

復習のポイントをいくつか挙げます

  • 映像授業を活用する
    四谷大塚の「合不合判定テスト」は全問を動画解説で復習する事ができます。復習するときは、ぜひ動画解説を活用する事をお勧めします。国語の動画解説はほとんど活用しませんでしたが、算数、理科、社会は非常に参考になりました
    息子の場合、理科は古川先生(通称理科999人)という先生の解説でした。古川先生の動画を通じ、「なんだ、化学も物理も地学もポイントは同じじゃん」と気付く点があり、理科の理解度が飛躍的に向上するきっかけになりました。通塾生が当たり前のように身につけている事かもしれませんが、我が家では身につけていない事だったので動画の復習をきっちりやって本当に良かったと思ってます。息子はどうか分かりませんが、私はすっかり古川先生の大ファンになってしまいました。実際にその後の模試、過去問、通信講座テキストの問題をやる際に実に多くの問題でそのポイントを使える事が分かり驚愕でした。子供が問題を解けずに悩んでいると「古川流だよ」と言うだけで「あっそうか!」となり、とたんに鉛筆が動くのです
  • 間違えた問題、解けなかった問題を解きなおす
    全て解きなおせば良いという訳ではありません。時間の制約もありますので、科目にもよりますが取捨選択して復習すると良いでしょう。注意してほしいのは「解けなかった問題をときなおす」は「解説を読んで理解する、動画解説を見て理解する」ではありません。解説を参照しないでも自力で解けるようになるまで取り組みましょう。我が家ではできなかった問題は完璧にとけるまで2,3日繰り返し解きなおすようにしてました
    あと、復習のしかたは科目によって変えた方が良いと思います
    国語
      知識系(漢字等)の間違いはつぶしておく必要がありますのでその場で覚えるようにしましょう
      文章題は普段取り組んでいると思いますので復習はさらっと済ませるくらいで良いです
    算数
      算数は子供の熟練度にもよりますが、解くべき問題と捨てるべき問題があります。時間の制約で全て復習できないのであれば正解率で取捨選択する事をお勧めします。我が家では正解率20%以上の問題で解けなかったものを中心に復習しました。ただ、正解率20%未満であっても問題の中身を見て「これは解けるようになるべき問題」「これは良問」と判断した場合は復習するようにしましょう
      理科/社会
        理科、社会は難関校と言えども基本的な知識があれば十分解けます。算数で満点を取る事は至難の業ですが(※)、理科、社会では満点を取る事は難しくはないと思ってます。四谷大塚の「合不合判定テスト」レベルでも同様です。ですので、理科、社会は解けなかった問題は全て解けるように復習しましょう。特に、第3回、4回、5回、6回はカリキュラム全範囲を対象としているのでこの4回分を完璧にしておくと自信につながります
        (※算数で満点を取る事は至難の業)
        この意見は誤りのようです。訂正します。息子が中学進学し、クラスの友達と話した内容からすると「四谷の模試は簡単」「算数で満点とるのは難しくない」という子がクラスに2,3人いたそうです。息子にとって「算数で満点を取る事は至難の業」というのは間違いありません。私自身も満点はとても取れません。ですが、世の中には満点が取れる力を持った子はごろごろいそうです
  • 間違えた問題はなぜ間違えたかを分析し、間違いを繰り返さない施策を考える
    模試の復習は、間違えた問題を解けるようになる事も大事ですが、なぜ間違えたかを分析し、次に試験を受けるときには同じような間違いをしないようにする事がより大事です
    (例1)国語で「誤っているものを1つ選びなさい」という問題に対して「正しいものを選択してしまった」
    ⇒(父:問いかけ)なぜ間違えたの?
    ⇒(長男:原因)問題文を読み違えたから
    ⇒(父:問いかけ)どうすれば防げると思う?
    ⇒(長男:対策)問題文の「誤っているものを1つ選びなさい」の箇所に線を引いてから解くようにする
    (例2)算数で計算ミスをした
    ⇒(父:問いかけ)なぜ間違えたの?
    ⇒(長男:原因)筆算の文字がきたなかったから
    ⇒(父:問いかけ)どうすれば防げると思う?
    ⇒(長男:対策)メモは丁寧な字で書くようにする
  • 解けなかった問題はなぜ解けなかったかを分析して、解けるようになるための施策を考える
    ⇒(父:問いかけ)なぜ解けなかったの?
    ⇒(長男:原因)習っていないから
    ⇒(父:問いかけ)習っていなくても問題文をそのまま線分図に整理すれば解けるよ。少なくとも(1)は解けたよ。どうすればいいと思う?
    ⇒(長男:対策)初めて見る問題も図を使って整理するようにする
    (例2)グラフが与えられている旅人算を解けなかった
    ⇒(父:問いかけ)なぜ解けなかったの?
    ⇒(長男:原因)どこから考えて良いかわからなかった
    ⇒(父:問いかけ)与えられた条件やその条件から分かる事を書き込んでいないのはなぜ?書き込んでさえいれば次の考えが頭に浮かんだはずだよ
    ⇒(長男:原因)書き込むのための時間がもったいないと思ったので頭の中で考えたから
    ⇒(父:問いかけ)どうすべきだったと思う?
    ⇒(長男:対策案)図に書きこむ時間を惜しむと逆に時間を費やしてしまう事がわかった。しかも解けない事も分かった。これからは焦らないようにする
    ⇒(父:問いかけ)焦らないようにするって曖昧だよね。具体的にはどうするの?
    ⇒(長男:対策)わかった事は図に書きこむようにする
    ⇒(父:問いかけ)それはいつもお父さんが言っている事だよ。なぜそれができなかったの?
    ⇒(長男:原因)普段この程度の問題は図を書かなくても解けるようになっていたから油断した
    ⇒(父:問いかけ)試験では緊張したり焦ったりするから普段通りにできないと思うよ。どうする?
    ⇒(長男:対策)普段できている問題でも試験の時は図に書きこむようにする
    ⇒(父:問いかけ)それじゃダメじゃない。普段はやらずに試験の時にできると思う?
    ⇒(長男:対策)普段から図に書きこむようにする。テストの時も必ず書き込むようにする
       

 

自分の得意分野と苦手分野を認識し、今後の計画の参考にする

例えば社会で歴史と公民は自信があるが地理が苦手という状況を考えましょう。社会と歴史がほぼ習得できているのであれば、地理の特訓をする事が偏差値を上げる効率の良い選択となります

また、理科でまんべんなく平均点が取れてるとし、その中で物理分野が好きだったとしたら好きな物理を集中的に伸ばし、その後他の分野にも広げていくというようようなやり方が効果あると思います

苦手分野がはっきりしていれば苦手分野を強化し、はっきりしていない場合は好きな分野から伸ばしていく事で偏差値の向上につながると考えてます 

 

次の模試の目標を決め、その目標に向けて頑張る

 上記取り組みをする事で確実に実力が向上します。しかし、同じような取り組みは周りの多くの人もやっているはずです。そのため、すぐには偏差値に反映されないかもしれません。あせらずにやり続けて下さい。逆に復習をしないと上記効果が一つも得られません。そのためずるずると成績が落ちていく事になります

重要なのは常に工夫して改善を続けていく事です。親はその手助けを全力でしてあげたいところです(でも、くれぐれも子供との人間関係を壊さないようにしてくださいね)

やる事がきまったら次の模試の目標を立ててその目標を常に意識すると日々の勉強の取り組みが変わってきます

 

まとまりがないですが、とりあえず以上です。この記事は日々更新する事にします